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Happenstance?

2020

壁掛け作品:600/350/250 mm

床置き作品:470/870/570 mm

​ミクストメディア

物心ついた頃から感じていた。小動物コーナーに入った時の異様な感覚。此れの正体は一体何なのか。 

密集した雑多な空間。その獣臭・けたたましい鳥の声・うごめきの音…そこには「ただ生きる」という生命感だけが存在する檻の中。密集した雑多な空間。作品を作る上で上記のような空気を意識した。

私にとってプランターという”容器”は世界なのか家なのか部屋なのか、ただの器なのか、お風呂なのか…???

卵を作品に使いたいと思い、中身を取り出すべく夜な夜な生卵に小さな穴を開けて卵の穴に向かって口をつけて息で中身を押し出す。咥えた卵からずるんっと中身が出てくる。その自分の姿をふと見た時に、出産を連想した。それも取り出す際に黄身がつまらないよう中身を爪楊枝でグリグリと私の手でかき混ぜてから。

残酷で、寂しい気持ちになるとともに、すごく冷めた自分もいた。

 

気づいたらお皿の上には卵4つ分の大きな卵焼き。

 

「さっき出産とか言ってたのに気づいたら食べてるや」

浴槽は私にとって、家の中でも特別な場所。自分に対して心をふさぎこんでしまった時、決まってお風呂に入っている。

浴槽の中というのが私にとっては一番思考がめぐる場所でもあり、頭が真っ白でも許される場所。ぐっと絡まってしまった気持ちが浴槽の水によって緩んでいく時もあるし、もっと沈み込んでしまってもう手がつけられないほど絡まって、3、4時間くらい泣き崩れてもう冷えてしまった水風呂に溺れながら泣き疲れて寝てたり…

私にとってのそういう場所や時間は私のすごくすごくプライベートな部分で、私の表現したい世界の中で重要なのだ。

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